県連ニュース

2022年度くらしに役立つセミナー開催報告

(1)名 称 2022年度くらしに役立つセミナー

「暮らしの中から考えるジェンダー平等 ~男女がともに生きやすくなるには~」

(2)日 時 2022年12月10日(土)10:00~11:45

(3)会 場 ①レイアップ御幸町ビル5階5-C会議室

(静岡市葵区御幸町 11-8 静岡駅前国道1号線沿い)

②オンライン参加(zoomウエビナー)

(4)講 師 犬塚 協太 先生(静岡県立大学国際関係学部教授)

(5)参加人数

①会場参加 23名(申込22名)

②オンライン参加 17名(申込25名)

(6)セミナー概要

望月美可常務理事の司会により開会し、中村範子常務理事より主催者あいさつののち、犬塚先生による講演が行われました。

冒頭、ジェンダー平等社会とは「男女」が「共同」して「参画」する社会であることを確認し、現実は性別役割分業社会=典型的なジェンダーが支配する社会​であることが述べられました。次に、ジェンダー平等社会の実現はなぜ緊急課題なのかについて、経済構造が大きく変化した現在、性別役割分業社会が成り立たなくなっていることが指摘されました。さらにコロナ禍により、これまでの女性をめぐる仕事、生活が急変、激変しており、若年女性の自殺が増加していることへの懸念が述べられました。

こうした現状を踏まえ、ジェンダー平等実現を妨げるものとして「新・性別役割分業」​=「男はもっと仕事、女は家事・育児プラス仕事」があり、男性の意識に3つの誤解(「無関心派」「保守派」「似非リベラル派」)が根強く残っていることが問題であることが述べられました。一方で、若い世代の男性たちの意識が劇的に変化があることにも触れられ、静岡市が実施した調査結果から男女共同参画への意識が高まっていることと実情のギャップがデータから読み取れることが述べられ、これからのジェンダー平等社会をめざし、女性の心身に直結する問題の解決​、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)の確立、「生理の貧困」撲滅などが求められること、また男性にとってジェンダー平等の必要性の周知が課題であることが述べられました。

最後にセミナー参加者に対し、「身近な意識と行動から自分自身の中の『アンコンシャス・バイアス』に気づき、できることから少しずつ変えていく​」「家庭・職場・学校・地域それぞれの現場の具体的な課題を見つけ、解決をめざした取組を多面的に考える」ことが呼びかけられました。講演後に、受講申込者アンケートをもとに質疑応答がされ閉会となりました。

(7)参加者アンケート結果

①参加者アンケートが23名(会場14名、オンライン9名)から提出されました。講演内容に対する評価は4.2点(5点満点)となりました。「時代の流れとジェンダーの変化が分かり易くて良かった」「具体的な事例が多く、身近な問題としてとらえる事が出来ました」などジェンダー平等についての理解が深まったという感想や「自分が出来ることを考え実行につなげていきたい」など各々の課題としての受け止めも寄せられました。

 

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